ゆとり教育・ゆとり世代について思うこと [彼らは本当にダメなのか]

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今回の投稿では、ゆとり教育ゆとり世代に関して考察してみます。

具体的には、ゆとりとは何かというところから始めて、ゆとり教育の実際のところ、そしてゆとり世代は本当にダメなのかについて論じます。

そもそもゆとりとはなんぞや

よくテレビやネットでゆとり教育やゆとり世代といった言葉を見かけますが、そもそも「ゆとり」とは何でしょうか。ここではまず、その定義についてしっかりと確認しておきましょう。

インターネットで調べてみると、ゆとり教育とゆとり世代の定義はそれぞれ

無理のない学習環境で子供たちがみずから学び考える力の育成を目指した教育
1987年から2004年までに生まれ、ゆとり教育を受けた世代

となっています。

上述の定義に基づくと、この記事を書いているぼくはゆとり世代ど真ん中です。ぼくが小学校1年生の時は土曜日に学校がありましたが、途中で廃止されました。また、義務教育で習う内容も、昔に比べて減っていました (先生がよくそんなことを言っていた)。

ちなみにゆとりという言葉自体は、「ゆとりと充実を」というスローガンから来ていると言われています。

さて、ゆとり教育の趣旨はそれまでの詰め込み教育を見直し(授業数を減らし)、若者の生きる力を育成することでした。しかしながら、ゆとり教育のせいで子供の学力が低下していると叫ばれ、結局、廃止される方向へと向かいました。

ゆとり教育の実際のところ

ゆとり教育の弊害として学力低下がよく取り上げられますが、それは本当にそうなのでしょうか

この問いに関しては、「学力低下は錯覚である」という本が明確な答えを出してくれています。

本に書いてあることをすごく簡単にまとめますと、学力が低下しているように見えるのは、子供の数が減ったことと一様な教育をしていることが原因とのことです (優秀な子供の絶対数が減っているものの、平均的な学力はほとんど変わっていない)。

「日本人の子供は日本人」なわけですから、小中高で習うことの量が多少変わっても、平均的な日本人の学力(知力)が変わっていないというのはうなずけます。

もちろん、世代間によって学習当時の知識量の差は生じるでしょうが、それはあくまでその時だけです。学校でたくさんのことを習ったとしても、その知識は使わなければすぐに忘れてしまいます

果たして、ゆとり世代とそうでない世代が30代・40代になって同じテスト(たとえば数学)を受けたら、大きな差が出るでしょうか…

これはあくまでぼくの体感ですが、日本の初等・中等教育は他国に比べて、子供たちに多くの知識を授けています。むしろ、文章を書く練習や自分の意見をわかりやすく相手に伝える練習、調べ物をしてその内容を発表する練習のほうが明らかに不足している気がします。

ゆとり世代は本当にへっぽこなのか

「ゆとり世代は根性がない。あいつらはダメだ」などと揶揄されますが、ゆとり世代は巷で言われるほどダメダメなのでしょうか

ぼくの答えはいいえです。ゆとり世代でも活躍している人がいます (ダメな人もいるでしょうが、それはどの世代であっても同じことです)。

たとえばスポーツの世界で活躍している人をあげるなら、大谷選手や羽生選手、八村選手がいます。彼らもれっきとしたゆとり世代です (もちろん、ほかの分野で活躍している人もたくさんいます)。

では結果を残している人に対して、「ゆとり」などという言葉を浴びせる人はいるでしょうか。答えは否ですよね。結果を残している人は賞賛されます。

ぼくが思うに、「ゆとり」という言葉は、年配の人がダメだと思う若者(今まで通りの生き方をしていない若者とか)を批判するための道具として使われているだけです

たまたま今の若者がゆとり世代であったから「ゆとり世代は○○」と批判されているだけで、もしこれが戦後の話なら「戦争を知らない世代は○○」などと批判されていたのではないでしょうか。

では何が問題なのか。それは世代間の価値観のズレだと思います。

というのも、一昔前までは大企業に就職すれば一生安泰でしたが、今では終身雇用は神話になりつつあります。また、今の若い世代が老人になった時、今と同じ水準で年金がもらえる保証はありません(老後2000万円がよい例)。では給料が上がっているかというと、そうはなっていません。

そんな状況ですから、今の若者は自分の将来に大きな不安を感じています。今までよいと言われてきた生き方をしても、うまく行く保証がないわけです。そう考えると、彼らの価値観が自ずと変わってきても全く不思議ではありません

結局何が言いたかったのかというと、「ゆとり」という単語は若者を批判する道具でしかなく、実のところは世代間の価値観のズレが生じていることが大きな問題なのではないかということです。

最後に、若者の価値観については、モチベーション革命という本が参考になります。ここで簡単に紹介したことがわかりやすくまとまっています。

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