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ミュンヘン工科大学 (TUM) について [キャンパスや学費、留学生活を紹介]

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こんにちは。

ドイツに留学中の大学院生、やま (詳細プロフィールはこちら) です。

今回の投稿では、ミュンヘン工科大学の紹介をしていきます。

この記事でわかること〇 ミュンヘン工科大学の概要

 

〇 ミュンヘン工科大学での留学生活

ミュンヘン工科大学の簡単な紹介

ミュンヘン工科大学 (Technical University of Munich, 以下TUM) はドイツの名門工科大学9校 (TU9) のうちの1つです。世界大学ランキングでも常に100位内に入っており、国際的にみても非常にレベルの高い大学として位置づけられています。

TUM は日本の有名大学 (旧7帝大学や東京工業大学、慶応義塾大学、早稲田大学、奈良先端科学技術大学院大学など) と協定を結んでいます。交換留学で TUM に来ている日本人学生をちらほら見かけます。

TUM の授業はドイツ語で行われることが多いですが、英語の場合もあります。とくに、大学院は英語で授業をするプログラムを増やすことによって、世界中から学生を積極的に受け入れようとしています。ちなみに、ぼくの大学院プログラムも英語のものです。

ミュンヘン工科大学のキャンパス

メインキャンパス (Main campus)

ぼくが通っているキャンパスで、ミュンヘンの中心地にあります。交通機関によるアクセスが非常によいです。また、屋上にカフェがあり、ミュンヘン市庁舎などを見渡せます。

建築学科や環境都市工学科、経営学科 (School of Management) などがメインキャンパスに所属しています。

ガーヒンキャンパス (Garching campus)

TUM の中で一番大きなキャンパスです。ミュンヘンの中心地からは少しはずれます。学舎の中に滑り台があります (笑)。

物理学科、機械工学科、数学科などがガーヒンキャンパスに所属しています。

ミュンヘンの大学生の利点

授業料が無償

TUMの授業料は無償です (ドイツの公立大学は授業料が無償です。)。TUMに払うお金は、social fee (共済費:半年ごとに134.5€) だけです。それだけでなく、授業で扱う教材 (パワーポイントなど) は Moodle というサイトを通じて配布されます。また、教科書や参考書は基本的に大学の図書館にあります。

学生証

学生証を所持していると、様々な場所 (博物館など) で学生割引の恩恵を受けることができます。学生証にはお金をチャージすることができ、そのチャージしたお金で学食やコーヒーなどを買うことができます。ただし、チャージしたからといって、ポイントがついたりするわけではありません (笑)。

定期券 (Semester ticket)

ミュンヘンの学生定期券 (IsarCard Semester、半年ごとに196€、2018年) は、学生証と合わせることで電車 (U-Bahn、S-Bahn)、路面電車 (trams)、バスすべてが乗り放題になります。日本の学生定期券と違って、ミュンヘンの学生定期券はただの紙です。Suica のような IC 定期券はありません。そもそも日本のような改札口はこちらにはありません (笑)。

学食

TUM には Menza という学生食堂があります。Menza を取り仕切っているのは大学ではなく、Studentenwerk という団体です。そのため、ミュンヘンのほかの大学にも Menza はあります。Menzaでは好きな料理を好きなだけお皿に盛って、g 単位で支払いができます。もちろん、あらかじめ決められたセットメニューもあります。

Studentenwerk は学生寮の運営もしています。Studentenwerk の学生寮に住むことができれば、留学費用を安く抑えることが可能になります(住居費が月400€ほど)。交換留学生に対しては、学生寮に住む権利が優先的に与えられます。ミュンヘンへの留学を考えている方は、 Studentenwerk のホームページをご覧ください。

オリンピア公園のスポーツ施設

ミュンヘン工科大学の学生 (おそらく他大学の学生も) は、オリンピア公園にあるスポーツ施設を学生価格で使用することができます。また、別途料金を払うことで、スポーツ (サッカーやテニス、ロッククライミングなど) を教わることもできます。

eduroam Wi-Fi

eduroam Wi-Fi はいわゆる学生用の Wi-Fi のことです。eduroam Wi-Fi の利点は、eduroam Wi-Fi と提携している場所であれば、世界中どこでもインターネットを使用することができる点です。ミュンヘンであれば、TUM のキャンパスやLMU (Ludwig Maximilian University of Munich) のキャンパス、主要な駅などに eduroam Wi-Fi が通っています。ちなみに、日本も eduroam Wi-Fi の提携国に入っています

ミュンヘンでの留学生活

1ヶ月の生活費

ぼくの1ヶ月の生活費は約800€です。他の学生にも聞いてみたところ、700~800€ と返答した人が多かったです。TUMでは学費がほとんどかからないため、生活費さえ心配しておけば大丈夫です。

時間割、授業内容、一日の勉強時間

TUMでは、1限の授業は朝8時から始まります。授業間の休憩時間は15分です。明確な昼休みはありません。そのため、朝8時から昼の3時ごろまでずっと授業ということもあります。土日は日本と同じように授業なしです。

TUMの授業の範囲は広くて深いです。気を抜くとすぐに授業についていけなくなります。私は授業時間を含め、1日7~8時間は勉強していました。

セミナー・チュートリアル制度

TUMでは通常授業のほかに、セミナー・チュートリアルという補講授業があります。セミナー・チュートリアルでは、1学年上の先輩もしくは PhD生が講師となって、期末試験を想定した問題をとり扱ってくれます。Pythonや MATLAB、C++ といった、プログラム言語を練習することもあります。セミナー・チュートリアルに積極的に参加することで、より実践的な知識やスキルが身につきます。

宿題、期末試験

宿題があるかどうかは授業によります。講義形式の授業ですと、出席点や宿題は基本的にないです。一方、プログラムや実験を含む授業ですと、毎週のように授業があります。

TUMの期末試験は、制限時間に対して問題数が多いという点で難しいです。手書きの公式集や教科書を試験に持ち込める場合がありますが、その分試験の難易度は上がります。

試験登録制度

TUMでは、自分が受けたい試験を自分で登録することになっています。言い換えれば、自信のない科目は受けなくてもよいわけです。また、試験当日に受験を辞退することもできます。その場合は、5.0という評価をもらうことになります。(ドイツの大学では、1.0が最高合格点で4.0が最低合格点です。)

アルバイト

ドイツでは、学生ビザでも働くことができます。大学が提供するアルバイト (研究の手伝いや授業支援など) であれば、月に200~400 € ほど稼げます。また、大学を半年休学して、有給のインターンシップをすることも可能です。

ぼくの個人的な経験ですと、学会 (GAMM, March/2018) の運営を手伝いました。

時給は 13 € 超 (約1800円。保有する学歴によって時給は多少変わります)。具体的な仕事内容は、会場の設営と片付け。勤務時間の半分はやることがなかったため、従業員用のテント内でコーヒーを飲んだり、サンドイッチを食べたり… とても楽で稼げる仕事でした (笑)。

ミュンヘン工科大学の修士課程で学んでいること

ぼくの専攻は計算力学 (Computational Mechanics) です。TUMの計算力学コースでは、学生は主にシミュレーション関係の科目を学びます。(有限要素法や流体シミュレーション、連続体力学など) 授業はすべて英語で開講されます。

最後に、ぼくが最初の半年で受講した科目とその内容を簡単にまとめておきます。(日本語の専門用語がわからなかった箇所は英語のままにしてあります。)

〇 Advanced Fluid Mechanics (応用流体力学)

授業で扱った内容:工学系の学部生が習う流体力学の範囲 (ベルヌーイの定理、ナビエストークスの式、次元解析など。Introduction to Fluid Mechanicsという本でカバーできる。) Diffusion and time scales, Laminar boundary layers (Blasius solution), Turbulent flow, Instability

〇 Introduction to Finite Element Method (有限要素法入門)

授業で扱った内容:剛性マトリクス、境界条件、対象条件、温度による影響、Gauss integration, Singularities, Iso-parametric space, Shape functions, Jacobian

〇 Computational Material Modelling

授業で扱った内容:弾性・塑性力学 (応力テンソル、モールの応力円、主応力空間、加工硬化、ミーゼス応力、トレスカ応力)、粘弾性・粘塑性力学 (creep, relaxation, Maxwell model, Kelvin-Voight model)、複合材料  (Rule of mixtures, Tsai-Hill criterion, Honeycomb structure, Open-cell foam)

〇 Computation in Engineering

授業で扱った内容:C++ の教科書一冊 (C++ and object-oriented numeric computing、pointer, reference, function, class, virtual function など)

〇 Continuum Mechanics (連続体力学)

授業で扱った内容:Summation convention, Covariant and Contravariant base vectors, Metric tensor, Jacobian, Stress vector, Principal stresses, Christoffel symbols, Stress tensor, Strain tensor, Energy principles

〇 Theory of Plates (プレート論)

授業で扱った内容:

Plates in membrane (平面応力と平面ひずみ、エアリーの応力関数), Plates in bending (Reissner/Mindlin theory、Principle of virtual work、Gauss integration、Transverse shear locking), Singularities in FEM, Yield-line methods

日本の大学と海外(ドイツ・アメリカ)の大学の一般的な違いに興味のある方へ。

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