今回の投稿では、日本語に関する本を10冊紹介しています。具体的には、日本語研究や方言に関する本を取り上げています。
読むだけで日本語の面白さが伝わってくる、そんな本ばかりです。どれも自信をもっておすすめできます。
目次
日本語に対する理解が深まる本
日本語という外国語
長年外国人に対して日本語を教えてきた人が書いた、日本語の本です。本書はタイトルの通り、外国語としての日本語(すなわち、外国人から見た日本語)について説明しています。
本の具体的な内容は、日本語の文字、文法、アクセント、日本語教育などです。
この本を読めば、日本語の簡単なところ、難しいところなど、日本語を客観的に見ることができるでしょう。
日本語の文法を考える
国語学者であった大野先生による、日本語の本です。
文の基本構造、名詞や代名詞の性格、動詞活用形の起源といったことを分析しながら、日本語の本質について迫っています。
筆者の日本語文法に関する研究・考察は非常に素晴らしく、日本人全員に読んでほしいくだいです。
日本語教のすすめ
慶応義塾大学名誉教授の鈴木先生による、日本語の奥深さ、面白さを説いた本です。ほかの日本語の本とは違い、本書では単に日本語の解説をするのではなく、言語と文化の関係といったところまで触れられています。
鈴木先生はこの本以外にも、「ことばと文化」や「武器としてのことば」など、言語社会学に関するおもしろい本をたくさん書かれています。
漢字と日本人
中国文学者・高島さんが、漢字と日本語および日本人の関係を解説した本です。
具体的には、漢字と日本語の歴史をたどりながら、日本語における漢字の立場や役割、それから日本人が漢字とどう向き合うべきか、をわかりやすく説明しています。
専門家が書いた本ですが、文章が変に難しいということはなく、スラスラと読めます。
日本語の歴史
埼玉大学教授の山口先生が書いた、日本語の歴史の本です。
日本人が漢字をどのように受け入れたか、日本語の文法・発音が時代とともにどのように変わってきたか、といったことが丁寧に紹介されています。
昔の文章の引用が多いため、少し読みにくかったりしますが、読んで損はしません。
日本語の方言に関する本
方言の日本地図
大阪大学大学院の真田先生による、日本語の方言に関する本です。音韻、語彙、文法という項目に関して、地域・年代ごとに分けながら様々な日本語を解説しています。
自分が今まで知らなかった日本語に出会える、そんな一冊です。
沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる
沖縄に転校してきた主人公がクラスメイトを好きになるというラブコメです。ストーリーを追いながら、沖縄の言葉だけでなく、文化や生活様式まで幅広く学べます。
この記事で紹介しているほかの本とは系統がまったく違いますが、一読の価値はあります。
大阪弁
大阪弁の研究をされていた前田先生が残した本です。本書はたくさんの研究資料を通して、大阪弁を多角的に見ています。
具体的には、大阪人は「ん」が好き、東京アクセントと大阪アクセント、大阪弁の語尾について、といったことがわかりやすく解説されています。
大阪弁を話す人もそうでない人も、この一冊でいろいろとすっきりすることでしょう。
Colloquial Kansai Japanese―まいど! おおきに! 関西弁
関西弁を英語でどう表現するのかを解説した本です。体裁は辞書のような感じで読みにくく感じることがありますが、内容はとても面白いです。
ページをめくるたびに「へ~」となる、そんな一冊です。
京都語を学ぶ人のために
言語学を専攻されている堀井先生による、京都語の入門書です。
京都語の特徴や変遷、語源をさぐりながら、京都御所のことばや町家・職人・舞妓のことば、それから京の年中行事で使われることばを幅広く解説しています。
本書はいわゆる学術書にあたりますが、決して読みにくいということはなく、専門外の人でも気軽に読める構成となっています。
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