エンジニアとは何だろう [言葉だけが一人歩きしていないだろうか]

engineering

最近、エンジニアという言葉をよく耳にするようになりました。

YouTubeなどで、「プログラミングを勉強してエンジニア(おおらくウェブ開発系)になろう」と言われているのが典型的な例です。

ぼくはそういう言葉を聞くたびに、エンジニアという言葉が独り歩きをしているように感じています。というのも、エンジニアにはいろんな種類がありますし、プログラミングをすることがエンジニアの本質ではないからです。

ではエンジニアとは何なのでしょうか。その問いに答えるために、今回の投稿ではエンジニアについて少し考えてみたいと思います。

具体的には、近年話題のソフトウェアエンジニアを解説した後、エンジニアの種類をざっくりと紹介し、最後にエンジニアとは何なのかについて自分なりの答えを示してみます。

近年話題のソフトウェアエンジニア

ここではソフトウェアエンジニアについて簡単に解説します。

まずソフトウェアエンジニアとは、スマホやパソコン向けのアプリケーション開発をしている人たちのことです (広義の意味ではAIエンジニアも含まれるかと)。

そして、ソフトウェアエンジニアというのは、世界的に不足しています。そのため、ソフトウェアエンジニアはかなり高給取りです。

たとえば、GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)やマイクロソフトであれば、初年度の年収が1500万円なんてザラです(嘘だと思う人は自分で調べてみてください)。

ソフトウェアエンジニアが高収入という流れは、日本にも来ています。実際、新卒に対して年収600万円以上を出す企業がちらほら出てきました(特にAI系の仕事は年収が高い傾向にあります)。

ただ、誰でも高収入のソフトウェアエンジニアになれるかといういうと、そうではありません。

高収入のソフトウェアエンジニアになる人は、基本的には大学でComputer Science (CS、情報学)もしくはそれと似た分野を学んだ人です。

これは厳しい意見かもしれませんが、中学数学でリタイアしたような人が2、3ヶ月プログラミングの勉強をしたところで、高収入のソフトウェアエンジニアにはなれないでしょう。

高収入を得るということは、少なくともそれに見合っただけの仕事ができる (と思われている) ということです。

そのわかりやすい例として、新卒・年収600万円以上の枠で採用された人が以下の記事で紹介されています。

参考 DeNA「新卒に600万円以上、最高1千万円」 採用された学生の経歴とは?AREA dot.

エンジニアの種類について

エンジニアと一口に言っても、いろいろな種類があります。

先に紹介したソフトウェアエンジニア以外に、ハードウェアを扱っているエンジニアもいます(ハード系の場合は、技術者という言い方のほうが一般的かもしれません)。

機械部品の設計をしている人や電気回路をいじっている人、工場で金属部品を加工している人なんかは、まさにハード系のエンジニアです。重工業やプラントに携わっている人もそうです。

中には、ぼくのように構造や流体のシミュレーションをしている人もいます。シミュレーションはハードとソフトの間くらいですかね。

エンジニアの種類なんて細かく分類し始めたらキリがありませんが、ここではみなさんにエンジニアの種類はたくさんあるということが分かってもらえばうれしいです。

ソフトウェアエンジニアの勢い(需要)はすごいですが、ソフトウェアエンジニア=エンジニアではありません。

エンジニアとは何だろう

これまでソフトウェアエンジニアのことや、エンジニアの種類について発言してきましたが、エンジニアとは一体何なのでしょうか。ここではエンジニアの本質について考えてみます。

ぼくはエンジニアの本質とは、「技術を用いて、人の生活を豊かにすること」だと思っています。そして、その技術を支えているものとして、数学や物理があると思っています。

最近、「プログラミングができればエンジニアになれる」といった風潮が強まってきていますが、ぼくはそれに疑問を持っています。

というのも、プログラミングはあくまで手段であって、それ自体が本質ではないと思っているからです (プログラミング以外のことであっても同じ)。

エンジニアが本当に目を向けるべきなのは、今ある課題をどう解決していくのか、課題解決のために既存の数学法則や物理法則をどうやって使っていくのか、というところではないでしょうか。

(ぼくに子供がいたとしたら、プログラミングをやるのは後からでも十分だから、まずは数学・物理をしっかりやるように言います。)

最後に、自分への自戒の意味も込めて、以下の言葉を残しておきます(企業出身の大学教授がよく口にしていた言葉です)。

技術(エンジニアリング)に対しては真摯であれ。技術者(エンジニア)としてはしたたかであれ

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