今回の記事では英語の日常会話について、ぼく自身の経験を踏まえながら考察していきます。
初めに結論を言っておくと、英語の日常会話はかなり難しいです(おそらく英語以外の言語でも同じかと)。
人によって日常会話の定義が違うのでは
英語の日常会話と一口に言っても、いろいろあると思います。
かなり限定的な会話(レストランで注文できる、ホテルでチェックインができるなど)や、ネイティブとそん色なく会話できるなど…
人によっては、片言でも相手と最低限の意思疎通ができることを日常会話だと思っているかもしれません(少なくとも以前のぼくはそうでした)。
さて、場面を限った会話や最低限の意思疎通であれば、まったく難しくありません。大抵のことは、簡単なフレーズを使いこなせれば問題なしです。最悪の場合、ジェスチャーだけでもその場を乗り切ることができます。
しかしながら、ネイティブの実際の日常会話に入っていこうとするのであれば、それはまったく別次元の話です。
実際、英語上級者(特に普段ネイティブと関わりのある人)は、「日常会話は難しい」とよく言います。それはなぜなのか…
ここからは、日常会話がなぜ難しいのかについて、具体的な話をしていきます。
英語の日常会話が難しい理由
ネイティブの話すスピードが速い
英語の日常会話が難しい理由の1つは、“ネイティブの英語を話すスピードが速い“です(相手が非ネイティブであれば会話のスピードは落ちます)。
日本ではTOEICが有名ですが、ぶっちゃけTOEICのナレーターの話すスピードは遅いです。海外ドラマや洋画、アニメの会話スピードの足元にも及びません。(TOEICのナレーターの発音は丁寧と言った方が正確かも)
また、同じネイティブの中でも、アメリカ人(特に若者)の話すスピードは特段速いように感じます。ユーチューバーのRyan Higaがよい例です。試しに下の動画を少し再生してみてください。
どうでしょうか。予想以上に速くないでしょうか…
話題がコロコロ変わる
日常会話では、話題がコロコロ変わります。政治や経済の話をしていたかと思えば、最近のドラマの話やスポーツの話が始まったりします。
そんな時、政治の知識がなければ、政治の話題にはついていけません。話題がほかのものであっても同じです。要は背景知識がないと、会話にまったく入れないということです(日本語の会話でも同じ)。
話題の範囲に際限がないという点では、日常会話の方が英語で仕事をするよりも難しかったりします。
スラングや慣用句など聞きなれない表現
日常会話では、学校で教わらないような英語表現がたくさん出てきます。以下がわかりやすい例です。
- A: Hey, dude. You like that girl, don’t you? Why don’t you ask her out?
- B: Well… I don’t know. I think she’s way out of my league.
- A: Don’t say that. Just give it a shot.
どうでしょうか。単語は全部知っているけど、文としての意味がよくわからない、そんな感じではないでしょうか。
今出てきた表現は氷山のほんの一角です。ぼくが知らない単語や表現なんて腐るほどあります。
ではここで、ネイティブ同士の会話を想像してみてください。
仮にRyan Higaが2人いたとして、あのスピードで会話が進み、話題がコロコロ変わるわ、聞きなれない表現は普通に出てくるわといった感じです。それが日常会話です。
ここまで話せば、日常会話は難しいということがわかっていただけたのではないでしょうか。
英語の日常会話ができるようになるには
ぼく自身まだまだ道半ばなのであまり偉そうなことは言えませんが、1つ確信をもって言えることがあります。それは、毎日英語に触れる・使うことです。語学は使わないと伸びません。
英語のインプットには、ネイティブ用の題材(ニュース、新聞、ドラマ、映画など)をおすすめします。
今はインターネットがあるので、いかようにもできます。ドラマや洋画が見たいのであればネットフリックスがありますし、NewselaやEpic、Oodles booksなどを活用すれば、たくさんの英文に触れられます。
YouTube上には、発音指導の動画や英語表現の解説動画などが山ほどあります。洋楽もいくらでも聞けます。
edXやCourseraを使えば、オンラインで大学の講義を英語で視聴できます(しかも基本的に無料)。英文の書き方講座もあります。ほかに、オンライン英会話やミートアップだってあります。
最後になりますが、日常会話は世間一般で思われているよりもはるかに難しいです。
日常会話がすぐにできるような裏技は、残念ながら今のところありません。地道に努力していくしかありません。
ちなみに、大卒のネイティブと同じ領域にたどり着こうとするなら、ぼくの予想では10年~20年はかかります… (ぼく自身、2015年にTOEIC900点を取り、そこから英語で高等教育を受けていますが、それじゃあまだまだって感じです)
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